グローバル補助金奨学生中間報告 垣野 星(第2回)
2020年12月01日
2020 ~ 2021年度 グローバル補助金 奨学生
垣野 星
第2回 中間報告書
1. 基本情報
カウンセラー(派遣側) | 林明様(熊本江南ロータリークラブ) |
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カウンセラー(受入側) | Jun Nakamura(RID3350 Buengkum R.C) |
教育機関 | Mahidol University(Thailand) |
専攻分野 | 公衆衛生学(MPH取得) |
2. 学業面での成果
7月から始まった1学期も、10月末に行われた学期末試験を経て無事に乗り越えました。未だにバンコクにあるキャンパスには行けておらず、日本でオンライン授業、オンライン試験を受ける日々です。本来ならば、セミスターブレイクと2学期が始まる前のこの11月に、フィールドワークがあるはずでしたが、それもできずしまいです、、、。
フィールドワークとは、実際にタイの村に行き、村の人たちにヒアリングを行いながらその村の健康問題について考え、自分たちでデータを収集した後に、public health professional としてその問題に対してどのようにアプローチできるかを考える実践的な授業になります。そのコミュニティの健康問題に介入しようとしたとき、様々な角度からなぜその問題が発生するのかを考える必要があり、途上国などにおいては介入後もその改善策が持続可能なものになるためには、実際に現地に足を運び、そのコミュニティの方々と信頼関係を築きながら一緒に問題にアプローチすることはとても重要になります。
今回は、フィールドワークができない状況なので、オンラインでグループに分かれて各国のCOVID19に関する健康問題についてどうアプローチするかを考えています。1か月間かけてこのグループワークを達成させるため、1週間ごとにタスクが課されています。今回、私はネパールのCOVID19に関してアプローチしています。1週目は、ネパールがどのような国であるかということも含め、現在のCOVID19に関するデータを集めました。この分析で、ネパールの首都であるカトマンズにおける感染者がほかの地域と比べて爆発的に多いこと、20-40歳の人々で感染者が増加しているということが浮き彫りになりました。2週目は、1週目に収集したデータをもとに、どのような要素がカトマンズでCOVID19を蔓延させているのかということをsocio-ecological modelというものを使ってさらに分析していきました。そして、3週目には2週目で明らかになった要素がどのように関連しあっているのかをtheoretical web of causationを使って可視化しました。現在、4週目のタスクの最中ですが、3週目までに分析したことを踏まえて、どのようにアプローチすればカトマンズにおける感染者増加を抑えられかどうかチームで考えています。自分の意見を英語で正確に伝えることができず、他の国の生徒と一緒にグループワークをすることに難しさを感じることもありますが、すでに公衆衛生の分野で活躍していた人や自分とは違うフィールドで今まで活躍していた人、そしてなんといっても文化の違う人の意見を聞くことはとても興味深く、勉強になることがたくさんあります。
実際にタイに行って勉強できず悲しい気持ちになることも多々ありますが、学べることもたくさんあり、今はこの現状を受け入れて自分のスキルアップに力を入れています!このグループワークが終われば、2週間ほど学校もお休みになるので頑張りたいと思います。