米山記念奨学会 夏季研修会報告
2014年08月19日
国際ロータリー第2720地区
米山記念奨学部門長 秋吉 実
国際ロータリー第2720地区の米山記念奨学委員会、並びに学友委員会主催の2014-2015年度夏季研修会が、8月2日、3日の両日、大分県杵築市の住吉浜リゾートパークで開催されました。
この研修会は、米山奨学生とカウンセラーの皆さまに、米山記念奨学会の事業をより理解してもらい、これからの活動に向けてロータリーの知識を深め、さまざまな条件に対応できる行動力を身につけてもらうと共に、交流を深めることを目的としております。研修会テーマは、「ロータリーを理解し、ロータリアンと共に活動する奨学生へ」です。
研修会には、特別講演の講師として国際ロータリー第3360地区(タイ国)チェンライロータリークラブ直前会長の原田義之先生をお招きし、米山奨学生14名、カウンセラー15名、カウンセラーのご家族2名、財団学友1名、米山学友2名、地区からは赤山武興副ガバナーをはじめ役員7名、クラブ会長3名、近隣ロータリアンとご家族11名、更に、ロータリー米山記念奨学会の伊久美寛志理事、委員会メンバー8名を加え、延べ65名が参加して開催されました。
前日に台風12号の影響を受け大雨が降り開催が心配されていましたが、2日当日の朝は雨も止み、予定通りの準備をしておりました。しかし、一難去ってまた一難、湯布院付近が濃霧のため高速道路が通行止めとなるアクシデントが発生し、熊本からのバスの到着が遅れ研修会は15分遅れでスタートしました。
研修会に先立ち、米山奨学生とカウンセラーの皆さまにそれぞれ隣同士で整列して、自己紹介をしてもらいました。最初は少し緊張気味でしたが、自己紹介が終わる頃には少しリラックスした表情になりました。
まず、赤山武興副ガバナーから「ガバナーアドレス」です。小山康直ガバナーが韓国訪問のため、この研修会に出席できなくなりましたので、急きょ、赤山副ガバナーにお願い致しました。赤山副ガバナーは、「本日研修会に参加されている米山奨学生の皆さんは、私のガバナー年度に採用された方々ですので、大変親しみを感じています。」と、笑みを浮かべてお話されました。更に、今年度のゲーリー・ファンRI会長のテーマ「ロータリーに輝きを」、ロータリーの「奉仕の理念」について熱く語られました。「奉仕の理念の実践が人生の中で、自分を活かす道であり、社会をより良い方向に導く強い力であることを信じ、良き友と共に、ロータリーを実践し、皆が豊かな人生を送れることを願っています。ロータリーの魅力と可能性を探し始め、ロータリー人生を、お互いに大いに楽しみましょう!」と、参加者全員に向けてメッセージをおくりました。また、米山記念奨学会の事業の重要性と、この事業の一番の特徴である「世話クラブ・カウンセラー制度」のお陰で、ロータリアンとの心の交流があり、留学生が孤独から抜け出すことができ、日本の習慣、文化等もロータリアンを通して多く学ぶことができ、留学生にとって、まさに、日本に家族を得た思いになる、と、米山記念奨学会の事業の意義と素晴しさについて語って頂きました。
特別講演は、タイ・チェンライRC直前会長の原田義之先生です。講演テーマは「輝く瞳に会いに行こう」です。私ごとで恐縮ですが、私、今回で原田先生の講演を拝聴するのは8回目です。ある時はIMやローターアクトの大会での講演、インターアクトの例会、そしてロータリーの例会でした。今回は米山奨学生とロータリアンに向けて特別に編集していただきました。
原田先生は、タイ・ダムロン高校日本語教師であり、アカ族子供寮「夢の家」の子どもたちに就学&識字率向上支援をされ、ロータリアンとして、日本全国を講演され、図書やDVDを販売しその印税で子どもたちを支援しておられます。まさに三足のわらじで「タイ北部の子供たちの支援」を続けて6年目になりますが、この間の活動はすべてをボランティアで行っておられます。
今回、私が原田先生に講演をお願いした理由は、まず、先生ご自身の「生涯奉仕」の原点と活動したその先に何があるのかを問いかけていただき、更に、ロータリー財団「ロータリー平和フェロー」に挑戦中の木村建翔君の「国連の職員になる」という彼の姿を知ることによって、自分自身がどれだけ恵まれているのか、もっと高い志を持つことが米山奨学生のあるべき姿であると感じ、何を自分たちは望まれているのかを考えてもらいたかったからです。
この特別講演が実現できたことは、米山奨学生だけでなく私たちロータリアンにとっても、大変意義あるものだったと、原田先生にはあらためて感謝申し上げます。
さて、例年この研修会では「どうしたら寄付金が増えるのか?」というテーマについても勉強しているようです。今回は原点に戻り、多くの寄付をして頂くには、奨学生の皆さんのロータリーに対する知識を深めてもらうこと。そして、学友の活動をもっと活発に行うために「学友会設立に向けて」を一つのテーマに致しました。先日、ロータリー米山記念奨学会評議員の木下光一パストガバナーから「財団学友と米山学友が交流を深めていくことで2720地区の財団学友会と米山学友会それぞれが充実した組織となり活発な活動ができるのではないか。ひいては、それが財団寄付や米山の寄付に繋がっていきます。」とアドバイスを頂戴しました。そして今回、財団学友の児玉由美子さん(現ガバナー秘書)にご参加頂き、財団学友の現状とこれからの活動についての貴重なお話を聞くことができ、児玉さんと米山学友会の準備に携わっている全 紅女さんと、現在、九州学友会で活動している安 松林さんが交流を深めることができました。勿論、全さんと安さんのお二人には、米山奨学生の役割と学友会の大切さについてお話がありました。木下評議員のお話したことが実現できれば、学友会の存在意義が大きなものとなるでしょう。しかし、それぞれに課題は山積みですし、やっとスタートラインに立ったところですので、今後、皆さまにはご指導をよろしくお願い申し上げます。
さて、次の研修課題は卓話です。10月から米山卓話月間が始まりますので、米山奨学生全員に5分間スピーチを体験してもらいました。その後に、地区の役員の皆さんから一人一人にアドバイスがありましたので、それぞれが持ち帰って修正して、卓話に挑んでもらえることを期待しております。9月の米山セミナーで最終確認をさせてもらいます。
研修会の最後は「米山奨学生と学友の役割と可能性」をテーマに、参加者全員が5つのグループに分かれてのグループディスカッションを行い、5人の代表者に協議内容の発表をしてもらいました。
一日目の講評は野田三郎ガバナーエレクトにして頂きました。大変中身の濃い研修会であったと高い評価を受けたと記憶しております。また、最後に総評をして頂いた伊久美寛志理事には、細部にわたってねぎらいのお言葉を頂戴し大変感激いたしました。ありがとうございました。
今回は、委員会で担当や役割を決め、研修会、懇親会、スイカ割り大会、朝の散歩、武家屋敷観光と盛り沢山のメニューを実施することができました。今後も、米山記念奨学委員会、並びに学友委員会メンバー一同で、努力していく所存ですので、よろしくお願い申し上げます。