国際ロータリー第2720地区 熊本・大分

地区研修リーダーメッセージ

2016年07月01日

地区研修リーダー
小山 康直(大分臨海ロータリークラブ)

 

「研修リーダーメッセージ」

小山 康直地区研修リーダー

 いよいよ新しいロータリー年度の幕開けです。本来ならば、年度初めは誰でもさわやかな気持ちで新たに頑張っていこうと思うものです。しかしながら、今年は全く様相が違っていました。4月14日、16日と続いた熊本地震によって、これまで私たちが営々と築き上げてきたすべてのものが一瞬のうちに失われるという未曾有の災害を経験しました。被災された方々の落胆の思いは察するにあまりあるものがあります。ライフラインはなんとか復旧したようですが、まだまだ復興は道半ばの状態です。

 

 私たちの地区内で起こった災害でした。日本のみならず世界の各地のロータリアンは、震災の直後から励ましの言葉、そして援助の手を差し伸べてくださいました。災害の時だからこそ、皆さんの温かい気持ちが心底ありがたく感じられました。私たちはロータリアンであることのありがたさ素晴らしさを痛感しました。これまでロータリー活動を通して親睦を築いていた方々からの物心両面の励ましは他の誰よりも早いものでした。

 

 この間、とりわけ深く胸を打たれたのは、私たちの地区の中の方々の活動でした。自らも被災し、途方にくれているはずなのに、地域の人々のために我とわが身を顧みず、昼夜を分かたず援助活動に邁進された方々を目の当たりにしました。まさしく、支援活動に立ち上がった皆さんの活動はロータリーの精神そのものでした。まだまだこれからの復興の道のりを考えると、暗澹たるものがありますが、あの素晴らしい方々が我々ロータリーの仲間であるということは、嬉しくもあり、私たちに力を与えてくれました。地区のロータリーが彼らの活動によって新しい実践の段階に昇ったと言っても過言ではないでしょう。

 

 どんなに困難な時でも、希望を失うことなく、地域の皆さんのニーズをくみ取り、しっかりと対応して行かなければなりません。この度の震災は、ロータリアンに取って試金石そのものでした。

 

 前田年度がスタートしましたが、既に地区のスローガンと具体的な取り組みが呈示され、事前の三つのセミナーで徹底して研修を受けてこられたはずです。これからは一つ一つを着実に実践して行くのみです。ともすれば、なんとなく過ぎてしまう一年間ですが、この度の震災によって、私たちは多くの得がたい教訓を学んだはずです。自らの根底を流れるロータリー精神をしっかりと把握し、実践に進んでいかれることを期待します。

 

 学ぶ場所は自分で見つけ出しましょう。身の周りには教材となるものが豊富に存在しますが、自分だけで孤独に学ぶのがさみしければ、みんなで一緒に学びましょう。それには、地区のセミナーに参加するが良いでしょうし、改めて体系的に学んでみようと思うならRLIで学んだら良いでしょう。日常の生活が大変で余裕がないという気持ちは分かりますが、ロータリアンであるのですから、ロータリーを知ろうとする学ぶ姿勢は必要です。前田年度こそ、千載一遇の機会ととらえて、何もせずただロータリー在籍年数を重ねていくのではなく、ロータリアンとして手応えのある瞬間を共有しようではありませんか。

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