野田三郎直前ガバナーを偲んで
2016年08月01日
ガバナー
前田 眞実
国際ロータリー第2720地区2015~2016年度・野田三郎ガバナーは,2016年7月12日ご逝去されました(享年64歳)。ここに野田三郎直前ガバナーの功績とご遺徳を偲び謹んで哀悼の意を表します。
それは青天の霹靂でした。
7月13日午前9時46分、堀川前地区幹事より電話があり、「野田三郎直前ガバナーがお亡くなりになりました」。その無念と悲しみは短い言葉と声の低さに表れており、とてもつらい知らせでした。
野田直前ガバナーは1983年、若干30歳で熊本南ロータリークラブに入会され、34年間ロータリー活動に真摯に向き合い、取り組まれていたと聞いています。私との出会いは、昨年の初めに行われた地区チーム研修セミナーの時でした。第一印象は「とても端正で、品があり、かつ穏やかで、地区ガバナーにふさわしい人だなぁ~」というものでした。
野田直前ガバナーはガバナー時の地区スローガンに「ロータリー活動を通して、新たな気づきを、そして自己の成長へつなげよう」を掲げ、方針として5つの項目をあげて地区運営に取り組まれました。その中でも印象に残っていることはガバナー方針①のロータリーの目的であるobject of rotaryの浸透を図るということです。地区チーム研修セミナーに始まり、PETS、地区研修・協議会において、常にこの方針を自身のロータリー人生と重ねて会員の皆様に説いていました。組織運営に最も大切なことは目的=理念の浸透であることをその姿勢からあらためて教えて頂きました。
また、尊敬すべき行動は公式訪問の回数と各クラブの行事への参加です。地区内には74のクラブがありますが、全クラブを訪問することはなかなか難しいのですが、野田直前ガバナーは出来る限り訪問したいと言われ、結果としてここ最近のガバナーでは最も多くのクラブを訪問されたと記憶します。このことは自身が掲げた地区スローガンの中にある新たな気づきをするためにはアクティブに行動することが最も良い方法であるという事を率先垂範されたのではと思います。
個人的な思い出は2015年5月に野田ご夫妻、小山ご夫妻、他数名で韓国の姉妹地区の地区大会に一緒に参加した時のことです。2泊3日の旅程でしたが、寝食を共にすることで野田直前ガバナーのおおらかで、何事にも動じない、そしてその優しさを感じ取ることが出来、第1印象と変わらない人でした。とても楽しい訪問となったことをあらためて思い出します。
人はみな、生まれて死にます。必ず終わりが来ますが、あまりにも突然で心の整理がつきません。ガバナーとして1年間真っ直ぐに職責を全うされ、今後、ますます当地区のために活動され、適時なアドバイスを頂けるものと思っていただけに、とても残念でなりません。地区にとって大きな損失です。
ここに敬意の念をこめて野田三郎直前ガバナーのご逝去を悼み心よりご冥福をお祈りいたします。