ロータリー財団奨学生中間報告 李民樹(第5回)
2024年03月22日
2023 ~ 2024年度 グローバル補助金 奨学生
李民樹
第5回 中間報告書(2月レポート)
1. 基本情報
カウンセラー(派遣側) | 増田 隆二様(人吉ロータリークラブ理事) |
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カウンセラー(受入側) | Dârini Vedarattiname様 (Rotary Club of London) |
教育機関 | London School of hygiene and Tropical Medicine |
専攻分野 | 疾病予防と治療 |
2. 生活面
ロンドンは次第に日も長くなってきており、年末あたりの最も寒く日照時間が短い期間を過ぎ、日々少しずつ過ごしやすくなってきている。思えばロンドンでの生活もすっかり慣れ、特に目新しいこともなくなってきている。2学期前半の後のreading weekには奥様と二人で近くのアイスランドまで旅行に行った。イギリスに住んでいると周辺のヨーロッパの国々に短時間かつ格安のフライトで行くことができ、非常に貴重な機会である。アイスランドはロンドン以上の物価で円安の今の日本人にとっては非常に苦しい滞在先ではあるが、壮大な大自然やオーロラを楽しむことができ、大満足の旅行であった。また、現在ジュネーブにあるWHO本部で仕事をしている元同期がロンドンに来た際に食事をし、久しぶりにお互いのキャッチアップをしつつ最近のワクチンマーケットの情勢等について話をした。
アイスランド首都レイキャビクからのオーロラ
WHO本部で頑張っている元同期の赤羽先生と(写真左)
3. 学業面
2学期前半の医療経済評価と統計学が修了し、2学期後半の感染症数理モデルと感染症疫学の授業が始まった。感染症数理モデルとは感染症の伝播を単純化したモデルや数式で表すことで通常の疫学手法では推測できない感染症の広がりや未来の流行予測等を行う比較的新しい学問のことである。まさかロンドンの大学で高校生の時に学んだ行列を用いてコロナウイルス流行時の学校閉鎖の効果予測をすることになるとは、人生何があるかわからないものであると感じながら日々小難しい数式と専用ソフトウェアと格闘している。感染症疫学は1学期に受講した疫学応用をさらに発展させて感染症の研究に特化した内容となっている。成績にもカウントされるグループワークが先日あり、非常に実践的な形で食物由来の食中毒のアウトブレイク調査を行った。感染者数を元に作成した流行曲線や症状の分布から原因菌を推定し、原因食物を特定してその統計学的優位性を評価し、レポートにまとめて提出するというものであった。大変勉強になったものの、チームが組織的に機能し効率的に時間を守りながら事を遂行することに少し問題があり、結局提出期限ぎりぎりの提出となってしまい、大変反省した。英語を用いながら様々なバックグラウンドを持った人たちとの共同作業の難しさを実感したワークであった。もうすぐある2科目の試験も頑張りたい。
4. 受け入れクラブとの交流
2月もロンドンロータリークラブの活動への参加が叶わなかった。やはり平日の昼間の時間帯はなかなか時間的に厳しい。土日にある活動やイベントなどは積極的に参加していきたい。