ロータリー財団奨学生中間報告 李民樹(第8回)
2024年06月20日
2023 ~ 2024年度 グローバル補助金 奨学生
李民樹
第8回 中間報告書(5月レポート)
1. 基本情報
カウンセラー(派遣側) | 増田 隆二様(人吉ロータリークラブ理事) |
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カウンセラー(受入側) | Dârini Vedarattiname様 (Rotary Club of London) |
教育機関 | London School of hygiene and Tropical Medicine |
専攻分野 | 疾病予防と治療 |
2. 生活面
ロンドンの季節はすっかり春らしくなり、日も夜9時過ぎまで明るく、大変過ごしやすい季節となった。日本への本帰国も少しずつ迫ってきていて、今住んでいる家の契約終了日も徐々に近づいてきている。それにつれて不動産会社からお願いされて複数回の内覧を受け入れており、家探し中の方々から「家は特に問題はないか」「安全なエリアか」「大家はいい人か」などの質問をよく受ける。日本では人が住んでいたら内覧ができないことが多いが、ここはイギリスのよいところかと思う。しかし、今住んでいるエリアの1 bed room(日本でいう1LDK)の相場が40万円以上ということもあり、ロンドン中心部の家賃の高さは現在の円安ご時世の日本人にはつらいものである。これからロンドンで家探しをされる方は、かなり早い時期から大学の寮を全力で探されることをお勧めしたい(それでも極端に安いわけではない)。
3. 学業面
3学期までの全ての授業が無事に終了した。最後の授業は「公衆衛生の原則の途上国への適応」というテーマで、途上国への疾病負担軽減のためのpolicy discussion paperの作成を行った。これまでの疫学や感染症数理モデルのような学術的な研究手法とは異なり、実際の現場におけるハイレベルでの業務内容に近いテーマであった。個人的に政策関連が苦手であるためあまりハマらなかったが、システマティックレビューやメタアナライシス、政策導入のための実現可能性の考察などを行えたことは大変よかった。また、WHOが作成するガイドラインのGRADE分類の裏側を理解できるようになったことも大変有用だと思う。なんにせよ、予定されている全ての授業を無事に終えることができ、同じコースの同級生と開放感を感じながら皆で飲み会やピクニックなどを楽しんだ。ネイティブの同期達も「大変しんどかったのでハッピーだ」と言っていたのが大変印象的であった。良い仲間たちに恵まれ本当に感謝。
同期と全授業終了を祝うピクニックにて
4. 受け入れクラブとの交流
ロンドンロータリークラブにお声かけいただき、私のバックグラウンドと大学院で勉強していることについて講演をさせていただいた。英語でのプレゼンは大変苦手であるけれども、練習を重ね、何とか無事に終えることができた。もちろん人吉ロータリークラブのこともご紹介させていただき、人吉は大変美しい場所だと皆様仰っていた。疫学といえばロンドンのJohn Snowという話を紹介させていただいたら、複数名の特にご高齢のロータリアンの方から「そうだそうだ」というリアクションと「John Snowパブもあるぞ」というお声をいただき、大変サポーティブな環境で講演を終えることができた。
ロンドンロータリークラブでの講演の様子
講演終了後に他の奨学生と